日本では一般的に鳥龍茶というと中国大陸産の茶色い茶葉に茶色いお茶のものを指すが、ここ台湾の烏龍茶は黄緑から橙色をしている。台湾では濃いめのお茶を小さな茶杯で少量づつ、喉の奥で転がすように味わうが、この方法で飲むと口いっぱいに香りが広がって美味しい。筆者は頻繁に台湾に行くようになった結果、台湾の烏龍茶にハマってしまった。油っこい料理を食べたあとや、ゆっくり寛ぎたいときなどに良い。
凍頂鳥龍茶
鉄観音と同じ方法で団揉するので茶葉の形状が似る。発酵が大陸のものより弱いので芳香が花のようになり、茶葉の色が黒緑となる。
水の色は黄緑から黄色まで。
茶葉は牛乳のような香りから蜂蜜のような香りまである。
高山鳥龍茶
台湾の最高峰、亜里山で作られるものをいうが、今日では高い山で作られたお茶を高山茶としているようだ。
特徴は凍頂に近い。
木柵鉄観音茶
台北近郊の木柵地区特産。香りは凍頂鳥龍茶より濃く、花や蜂蜜のように甘い。
茶葉は団揉するため丸い。
木柵は台北の夜景が見れるバーベキュー店が多く、観光地としても有名でMRTで行ける。
文山清茶
凍頂鳥龍よりさらに清々しい香りが珍重される包種茶。団揉しないので、茶葉は丸まらない。水の色はカナリア色。台北の東の文山が産地。皇帝の献上品だったこのお茶は、現在は台湾でしか作られていない。
香檳茶(東方美人)
稲の害虫のウンカを若芽にわざとつかせて芳香をつくる。
発酵度が高く紅茶に近い水の色と味をもっている。
イギリス、オランダの王室では紅茶として今も愛飲されている。
鳥龍茶の製法…団揉(だんじゅう)
約2kgの茶葉の固まりを布で包みボール状にして、ぎゅうぎゅう絞ってから6時間ほど揉み続け、水分をとる。
大陸では昔ながらの炭火と竹かごを使った焙炉法で乾燥させるところが多い。
凍頂鳥龍より火に焙って乾燥させる時間が長いので、水の色が茶色くなる。
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